いまさら聞けない品質のお話 ~お客様が満足する品質とは~

品質とは何か

商品・サービスの「品質」とはどのようなものでしょうか。
JIS(日本産業規格)では、1990年代まで品質を「製品やサービスが使用目的を満たしている程度」と定義していました。これは「正常に機能するか否か」ということであり、モノ中心の古い考え方に基づいています。つまり「壊れてなければいいでしょ」ということで、今日では到底受け入れられるレベルではありません。
現在では、「品質」とはお客様満足(CS :Customer Satisfaction )の観点からより広い意味で、「製品やサービスがお客様の事前期待を満たし、お客様に満足いただけた程度」という解釈が一般的です。

事前期待と顧客満足

我々は、消費者として様々な商品やサービスを利用する際に「品質が良い」とか「質の良いサービスだった」と感じることがあります。しかし、自身が感じる「品質」の基準を明快に答えられる人は多くないでしょう。実はこの基準は、上記の品質の定義にも含まれている言葉である「事前期待」に基づいています。

商品やサービスの提供を受ける際に、我々は意識せずに過去の経験や関連する情報に基づいて何らかの期待を抱きます。この無意識の期待のことを「事前期待」と言います。当然ながら「ワンコイン・ランチ」と「フランス料理のフルコース」に期待する水準は異なりますが、いずれの場合でも満足を感じたり、不満足を感じたりします。
「店も古かったしあまり期待していなかったけど、結構ボリュームがあっておいしいランチだった。」ということもあるでしょうし、「有名な店だし結構な値段のコースだったけど、それほどでもなかった。」ということもあるでしょう。
つまり、事前期待を上回る結果が得られると「満足」を感じ、下回った場合には「不満」を感じるわけです。

 

顧客満足の定義

提供する商品やサービスがお客様の事前期待を下回り、お客様が「不満」を感じると、次は利用していただけないかもしれません。
では、お客様の事前期待通りの商品やサービスが提供できた場合はどうでしょうか。一見良さそうですが、この場合にお客様は「当たり前」だと感じ、あまり印象に残りません。つまり、口コミやリピートをしたいという気持ちは「普通」や「期待通り」では生まれないのです。
したがって「顧客満足」、つまりお客様に満足を感じていただくためには、提供する商品やサービスが高級品であるかどうかに関わらず、「お客様の事前期待を上回る商品やサービスが提供できたか否か」が重要であると言えます。

あくまで基準はお客様

顧客満足は「お客様の事前期待の達成度合い」であることがわかりましたが、ここで注意したいのは「判断基準はお客様」にあるということです。
商品やサービスの提供者がどれだけ親切心を働かせた結果であったとしても、お客様の事前期待に合っていない(=お客様が期待していない)商品やサービスは、「必要ないもの」や「余計なお世話」だったりします。そうすると、場合によっては顧客満足向上とは真逆の結果を招いてしまうおそれすらあります。
お客様の事前期待を知るためには、自分の目線で何を売りたいか、何が提供できるかではなく、相手の目線でお客様が何を欲しているかを常に考え、行動することが一番重要なポイントになってきます。たとえば、お客様の態度や行動をよく観察することなどは、非常に重要です。
お客様のなかにある事前期待を知り、本当に「欲しいもの」や「期待以上のサービス」を実現していくことが「顧客満足」への第一歩です。お客様の事前期待を大きく上回ることができれば「感動」という感情につながり、口コミ、リピート、ファンへとつながります。

顧客満足の本質を知り、顧客満足を継続的に考え、行動することで、お客様に「選ばれる商品・サービス」を実現していきましょう。


 

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